バイト備忘録
先月から新しいバイトを始めました。
この歳にして長時間の立ち仕事。
本業がデスクワークだし、日頃運動もしないのでいいかと思ったけど疲れるわ〜
腰にくる。
意外と肩も凝るもんで。
でもこのバイト先は私より年上・同年代と思われる女性が多く働いてる。
私もじきに慣れるのでしょう。
あと大学生男子が多い。
母親と息子みたいな構成(と感じた)
大学生女子はさすがに輝きが違う。
仕事上、地味な制服・髪型でも断然キラキラしてる。
私もあんな輝きを放ってたんだろうか。
自分じゃ当然わかんないわけで。
大学生男子は2人並べばすぐじゃれ合う。
その会話のほとんどがよくわかんない。
早口でモゴモゴしてるのになぜ会話が成立してるのか。
その不明な会話の前で優しく微笑む4、50代女性。
きっと同じ年頃の子どもがいるのだろう。
私は微笑ましい気持ちにあんまならないけど、雰囲気で口角は上げてみる。
そこに3、40代の男性が休憩室に入ってきた。
男子たちの会話にすぐさまツッコミを入れて笑いの輪が一層広がる。
わからない。
何を言ってるのか。なぜ笑ってるのか。
男の世界ってこういうとこ謎なんだよな。
男から見た女も謎とは思う。
明るくてすがすがしい職場と思ってたけど、数日通うと女性同士の愚痴に気付くようになった。
「・・目も合わせないのよ」
「・・表情鋭くなったよね」
「・・キャンキャン怒られたんだから」
「・・更年期じゃない?」
ここで近くに座ってた男性がピクっと動いた。
なぜか私が居たたまれない。
私は愚痴に参加せず携帯見るふりしてたけど、ほうぼうにアンテナを広げていた。
正直、誰のことを言ってるか知りたくてしょうがない。
更年期ということは大学生じゃないだろう。
4、50代の誰か・・表情が鋭い人・・
とはいえ入ったばかりの私じゃまだわかりようがない。
案外、愚痴を言われる方より言う方がトラブルを起こしたりする。
巻き込まれたくない。
私と同じ時期に入った女性は人見知りしない性格なのか、休憩室に誰かいれば会話をはずませている。
そのおかげで、彼女といれば私も孤独にならずに済む。
でも、疲れる。
私は最近、無理をしない自分でいようと決めたんだ。
なのに、とりあえず口角上げて「悪意ないオーラ」を出すよう努めたりしてる。
これもなかなか疲れるのに、頑張って人の輪に入るなんて休憩の意味がない。
休憩時間はしんから休憩したい。
それを責める人なんていないだろう。
休憩室に男性が多いときは気にせず無口でいられるのに、女性がいると頑張ろうとする癖。
男性に対しては、「やべっ」とかうっかり言っても問題ない。
むしろ男性は「その人の素」が現れるほど、それを楽しむ人が多い気がする。
女性の前でガラの悪い自分が出てしまったとき、ほとんどの女性はにこにこしてくれるけど、その心はどうかわからない。
こんな警戒心を40年ぐらい抱いてる気がする。
「あなたに対して悪意は持ってない」
これだけじゃ通用しない女性同士特有の何か。
もっと何か働きかけて「安心させる」「信頼してもらう」、この域に達しないと真の仲間にはなれない。
小学生の時にはすでにこんなこと体感してた記憶。
あとバイトしてつくづく感じたのは、昭和生まれのタチの悪さ。
自戒も込めてだけど、「頑張る」を大真面目にやる癖が染み付いている。
熱血と根性で乗り切ることを「善きこと」と思ってる問題の根深さ。
いや、実際は昭和生まれの根性があるからどこの職場も成り立ってんだろうとも思う。
昭和生まれの律儀さ
昭和生まれのしごかれ経験
昭和生まれの低姿勢
昭和生まれの競争心(承認欲求)
私はこれがベースにあることをがっつり自覚してるけど、これが自分をひどく消耗させてることに改めて気づいた。
というのは、おそらく平成生まれと思われる人たちの「あーべつにいいっすよ」感。
このぬるい風を浴びたときの衝撃ったらなかった。
すべてにおいて「いいっす、いいっす」「そんな感じでOKっす」
怒らない!!
昭和世代の良くない癖といえば「これ絶対やっちゃダメ」という禁止ワードで人を縮み上がら
せることと思う。
その「絶対ダメ」がとにかく散りばめられ、これがまた神経すり減るんだ。
この教育も正しい部分はそりゃあるだろうけど、「ダメ」から入るのと「いいっす」から入るのとでは全然違いますね。気楽さが。
そもそも新人に「気楽さ」なんて禁じられたものという共通認識があったんじゃなかろうか。
これまでは帰りの電車内でめいっぱい反省モードに入り、「人の目」をじっくり振り返りながら「大丈夫だっただろうか」と不安なまま夜を明かしていた。
たぶん、いつだって新人に求められる範囲のことはできてたと思うのに、いつだって「それ以上できなかったこと」に心を痛めていた。
なぜもっと気を利かせられなかったのか。
そんな必要はなかったかも…と思いつつ、「心痛め疲れ果てた新人っぽさ」は誰かを満足?安心?させてたのだろう。
しかもその頑張りはほとんど報われず、搾取感ばかりが募っていく。
だけど令和のバイト現場じゃ、過度な頑張りなど求められてないように感じた。
頑張りすぎても誰もケアしちゃくれない。
人は人、自分は自分。
それでいいんだと思う。
今度は心すり減らさず口角上げすぎずに淡々と自分のために働こうと思う。
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