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ゆめぼしブログ

あらゆる感想を興奮のまま綴るブログ。 昭和〜平成初期のドラマ・音楽が特に好きです。 星を絡めたりもします。

蔦重たちの星

先週の「べらぼう」第39話は本当ハラハラしました。

蔦重が北尾政演(山東京伝)と手がけた本が絶版&連行という危機的事態。
しかも蔦重が松平定信に何か進言してやがる。
定信のカッとなった顔がまぁ怖かった。


妻・ていさんの知性がなければ、蔦重は助からなかったかもしれません。


(画像はべらぼうHPより)


なんとか命は救われたものの刑場でボロボロになった蔦重は、感謝するどころかまだお上を茶化す気満々(恐ろしい…)
身元引き受け役のていさんがたまらず飛び出し、蔦重を一発殴ったあと「なぜいつも自分のことばかり…(周りがどれだけてめぇの命乞いに奔走したことか!)」と泣き崩れる。
そこでようやく「あぁ…」と理解できた表情の蔦重。

これまでも蔦重に怒る人はたくさんいた。
お前、いいかげんにしろよと。
「こいつはいつかヤバいことに巻き込まれる(近しい自分は巻き込まれたくない)」と、みんな思ってるのでは。
ていさんが言ったとおり、「苦しんでる人たちのため」とか言いながら、「そう考えてるオレの思いを貫くこと」が蔦重の第一になっていて、「正しきこと」に突っ走る蔦重は松平定信とそう変わらない男になってしまっている。

耕書堂が評判になるにつれて、蔦重も少しずつ変化していってますね。
仲間の警告や意見にも耳を貸さなくなり、「お前ら間違ってねぇか?」「ひよってやがる」となんでも見えてしまう。
それは視聴者からしてもざわつくものがあり、最近では蔦重より、仲間たちの心の暗雲のほうが際立って感じられます。


蔦屋重三郎の星を見てみました。


太陽:水瓶、月:牡牛
水星:魚、金星火星木星:牡羊

蔦重は水瓶座。
これだけでも「ユニーク」という性格が感じられるのに、天王星とコンジャンクション。
次々新しい発想で周りを驚かせてたというエピソードはすごくわかります。
しかも金星と火星、加えて木星も牡羊。
「新しいことやってやろうぜ!」ということに本当まっすぐな人だったんでしょうね。
しかも火星座・牡羊なので、常にカッカしてそう。
「今やらなくちゃおもしろくねぇだろ!」という瞬発力命の男。
いつも陽気。疲れそう〜

金星は木星とオーブ広めですが、吉原で生まれ育って常に周りに遊女がいた青年期も感じられる。
月が牡牛ってのがね!
「おもしれぇこと」に超速&怖いもの知らずで邁進していく蔦重にもブレーキかかることがある。
ドラマだと「おていさんよぉ…」って、妻に勢いを止められるオレぶってるけど、蔦重の無意識に眠る安全装置みたいなものが「おていさん」として現れたんじゃないか。
蔦重のホロの中で、この牡牛月だけが「地に足感」に思えるから。

山羊座のドラゴンヘッドは権力者=田沼意次との縁のよう。
そもそもは平賀源内からもたらされた縁。
源内先生もすでに大物でしたよね。

ちなみに、山東京伝の本が絶版となったあの処分のころ(1791年)、T土星は牡羊座でした。
季節がいつかわからないけど、装いが冬ではなさそうなので夏と仮定すれば蔦重のN火星の上に乗る。
蔦重の挑戦が潔癖な定信によってくじかれた出来事とまさに一致します。



私は古川雄大さん演じる北尾政演(山東京伝)を見るのが最近とても楽しみで。
演技上手いですよね〜
ミュージカル俳優と思えないというか、古川さんがあんなにチャラい役もやっちゃうんだというのは最初驚いたけど、チャラさの中の繊細さがほの見えるとこがたまんないです。

山東京伝のホロも見てみました。



太陽:乙女、月:水瓶か魚
乙女:水星、金星火星:獅子、木星:牡羊

政演って乙女座だったんですね。
そんで金星と火星が獅子。
山東京伝って器用な人だったらしいですね。
本書くのをやめてからは、雑貨屋みたいなのを流行らせたみたいだし、センスが備わってたのでしょうか。
そうすると月は魚なんじゃないかと思えます。
「俺は浮草みてぇに生きてぇんですよ」「とにかくモテてぇだけなんで」と言ってたとこも魚っぽい。
だから所帯持つとか「ちゃんとすること」なんてしたくないんだと。
でもドラマ見てると、軽口の裏の誠実さが感じられるんですよね。
それは古川さん(蟹座)っぽさでもあるだろうけど、「ちゃんとしてる自分」をいつも茶化すのが獅子座部分だったんでしょうか。
「表現」としてその茶化しを盛大にやる。
太陽水星乙女なので、チョイスするワードとかも人の心をぐっとつかんだんじゃないのかな。

そんなおもしろい男を蔦重がほっとくわけもない。
政演も木星が牡羊だし、火星座部分で「おもしれぇこと」大量生産に突き進んでいく。
でも蔦重は「世の中よくしていきたい」ってのが大目的。
政演は「おもしれぇこと」だけでよかった。
「世」とかそんなん降りたいですわと。
捕まったら嫌だから。

蔦重のように、水瓶と魚の惑星を持つ人って視野が広いというか広すぎるというか、すごく俯瞰した視点で物事を考えるんだと思う。
だから「世の中」とか「貧困層の苦しみ」をなんとかできねぇかという意識を持ったりする。
その具体化に走ろうとする人って近くにいたら目を逸らしたくなる。
「そうはいっても…」と、仕打ちとか生活の現実部分だって大事だから。
また、勢いで生きてる人って現実を見極めようとする慎重さを軽んじようとする。
「怖がってんじゃねぇ。血を見ることを覚悟しろ」みたいな蔦重って、うぜぇというかハラスメントというか。
また横浜流星さんもそんな人なんじゃないかと感じられるとこがうまいというかよくできてるんですよね。
政演は本を書かなきゃ収入が入ってこない身分だったので、おもしろがるにも限度があったのでしょう。
「人のため」とか言ってらんねぇと。



松平定信役の井上祐貴さんの演技も惹きつけられる。
釘付けになるような恐ろしさに溢れてて。
でもなんか小物感があるんですよね。
細かいことにめくじら立てて、超神経質。
「やれやれ」って周りに思われることすら許せないようで、全部処罰、制限と。
定信は太陽金星火星が水瓶で固まってて、月が射手座、冥王星と合。
そんなにケチにも思えないけど、田沼意次とは絶対違う路線に行きたくてムキになったんでしょうか。
意次は太陽木星冥王星が乙女で、なかなかカリスマ性ありそうなホロでしたから。



乙女のこの密着3星は敵も作りそうな強烈さはありますが、金星が蠍で土星と合とか、渡辺謙さんが演じたようなあの深い人柄が感じられてくる。
月は蟹と獅子の境目。
天秤の水星天王星は、若き蔦重にも思えます。
おもしろい本屋青年が飛び込んできたなと。


歌麿や恋川春町のホロも気になるけど、生年月日不詳。
平賀源内は太陽水星射手で、金星火星が山羊。
もっといろんな人気になるけど、ひとまずこのへんで。




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