蠍座っぽいドラマ「小さい頃は、神様がいて」
「小さい頃は、神様がいて」の1話、2話見ました。
脚本は岡田惠和さん。
岡田さんって、グループ作って集う話が好きだなぁと思う。
それぞれが抱える問題がその輪の中で浮き彫りになり、「言っちゃいなよ」って誰かに促されて思いっきし腹を割る。
このドラマも、3階建てマンションのそれぞれの階に暮らす世帯(カップル)が仲良くなる話。
「みんなで仲良く」という話には時にむずがゆくなる。
それこそが昭和の良さとも思うけど、昭和の良くないとこもドラマ見てて思い出される。
北村有起哉さん演じる渉には特にゾワゾワ。
さぶ〜と思ってしまう(ドラマでもそう言われてる)
阿川さんみたいな女性は、懐が深くていい人というのはわかるんだけど、何かを見抜かれそうで怖い。
仲間由紀恵さんも優しげだけど、何が地雷かわからないピリピリした先輩を個人的に思い出す。
(画像はドラマHPより)
このグループはみんな太陽が女性星座(今は受動星座というらしい)なんですよね。
北村有起哉・・牡牛座
仲間由紀恵・・蠍座
阿川佐和子・・蠍座
草刈正雄・・乙女座
小野花梨・・蟹座
石井杏奈・・蟹座
北村さんと仲間さんの子ども役の2人はどっちも獅子座というのが興味深いです。
(小瀧望・近藤華)
この夫婦とTスクエアになる。
仲間さんの「離婚したい・する」という強固な意思と、まさかの離婚という事態を冷静に受け止められない(逃げ癖がある)北村さんのゴタゴタを、きっと子どもたちが仕切ったり、もっとややこしくするんだと思う。
小野さんと石井さんはレズビアンカップル。
なんかこのドラマ見てられないな〜と思いながら目が離せなくなったのは、石井さんの役に惹かれたから。
小野さんが近所の人とも職場でもコミュニケーション上手としたら、石井さんは真逆タイプ。
また相手役が小野さんなので、石井さん(志保)の繊細さに寄り添うその巧さに感心しちゃいましたよね。
そんで、すごい蠍座っぽいドラマと思ったんですよね。
「忘れない」というのが裏テーマじゃないでしょうか。
仲間さん(あん)は子育てや社会との隔絶感にひどく追い詰められ、「下の子が20歳になったら離婚したい」と泣いて渉に訴えた、その約束は20年経った今も「生きている」と言う。
阿川さん(さとこ)は子育てもとうに終えて草刈さん(慎一)に愛されながら穏やかな日々だけど、家庭は二の次だった多忙時代の慎一と、そのときの孤独や絶望は決して忘れないと言う。
慎一(草刈さん)は今じゃ朝ごはんを作るし、玄関掃除や買い物など、「さとこさん、何かすることある?」と、常に妻を気遣っている。
これはこれで乙女座の草刈さんっぽい。ケアが得意。
さとこは優しい夫に感謝という感じでもなく、「相変わらず下手だな…」という呆れた表情を隠さないし、「こんなんで帳消しにしない」という怒りすら漂ってくるんですよね。
しょうがなくない?と思わなくもない。
あの時代の男はみんな会社が第一優先で、それでこそ出世→豊かな暮らしにつながっていた。
俺が稼いでくるから、お前は家を守ってくれ。
そういう風潮をよくよくわかって結婚したんじゃないの?と思ってしまう。
だけど、この私の思いは誰の救いにもならない。
私の母は月が蠍で(太陽は蟹)、陽気な母の蠍っぽさってずっとよくわかんなかったけど、そういえば父が家族を顧みなかったことを長いこと恨んでいた。
そりゃ借金まで膨大にこさえ、そんな男を許すということはないのでしょう。
口を開けば父の悪口…ということは父が死んでも10年続いた。
私としては聞かされる苦痛を回避するため母の愚痴を何とか封じようとしていたけど、母の報われなさになかなか思いを馳せられなかった。
母が愚痴を言わなくなったのは、「母」「夫の嫁」という立場からほとんどフリーになったころと思う。
子どもはみんな自立して家を出て、父のきょうだいとの付き合いもほとんどなくなり、父方のお墓の管理も長男に引き継いだ頃。
あん(仲間さん)は、子育てのつらさに加え、「自分だけがなぜ家から出られないのか」「自分は母親以外の何者であるのか」という苦悩を少しでも軽くするには、「下の子が20歳になったら離婚する」という決意に希望を見いだしながら生きていくしかなかった。
離婚後、「母親」という役割から降りた自分として生きたいんだと、昨夜のその独白は胸に迫りました。
加藤ローサさんも似たようなこと言ってなかったっけ?
私個人としては、「なぜいつまでも恨みの感情にとどまる?」「過去じゃなくて未来を見ろよ」と、長い怒りを持ち続ける人に思ってしまうとこがある。
実際に母にもそう言っていた。
とはいえ自分が何かに怒りを抱いたとき、「もうよくない?」「べつにさ〜」とかって流そうとする人に腹が立つ。
「忘れない人」というのはある角度から見るとこだわりから動けないように見えるけど、なぜ忘れないかといえば、その中にスルーしてはいけない根源的な問題があるからで、蠍座の人は「未来に通してなるものか」と網目を堅く締めて、その問題が真に癒やされるまで諦めないという使命を負ってるように思える。
忘れないでいてくれてる人のおかげでこの国の平和が維持されてると言ってもいいと思う。
常々蠍の人には根性と体力と怒りの地雷みたいのがあると思ってたけど、大事なことから手を離してなるものか!という意思を貫くには必須の要素なのでしょう。
また北村さん(渉)がいかにも牡牛っぽいです。
まだ50前なのに超アナログおじさんで、味覚が保守的。
新しいもの(タコス)とかは絶対食べないらしい(食べて感動してたけど)
難解な事態から逃げる癖があるとことかも、シンプル主義の牡牛っぽい。
牡牛座男性って離婚話とかに応じなさそうというか、めちゃ動揺しそうですよね。
それは愛の喪失とか以前に、「安定の崩壊(その恐怖)」を真っ先に思うからじゃないか。
そりゃ誰でもそうとは思うけど、役者の太陽星座に役の「っぽさ」をつい見てしまう。
小野さんと石井さんは2人合わせて蟹という感じ。
愛されキャラの奈央(小野さん)と、ナイーブだけど料理が得意な志保(石井さん)
いつかキッチンカーで飲食店を出す夢を抱く2人。
阿川さんって、トーク番組だといつも陽気だしふざけるし、蠍っぽさを感じたことはあんまりなかったのに、このドラマはすごく蠍っぽい。
人を見つめる目に独特の強さがありますね。
何も思わずぼーっと見つめるんじゃなく、洞察する目。
一発で何かを探り当てるような。
寄り添いも深い。
仲間さんを抱き寄せたときの涙は役を超えてるように感じた。
仲間さんも目から内面こぼれますね〜。
1話の冒頭から夫をウザがってるな…とは感じてたけど、それだけじゃない深刻さもちゃんと気配として漂わす。
それらにまったく鈍感な牡牛(北村さん)笑
「(離婚したいけど)体の関係はある私たち」と仲間さんがぶっちゃけたとこも牡牛ー蠍っぽいですね。
コメント