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ゆめぼしブログ

あらゆる感想を興奮のまま綴るブログ。 昭和〜平成初期のドラマ・音楽が特に好きです。 星を絡めたりもします。旧ゆめぼしノート

神回・俺の家の話第6話

「俺の家の話」第6話すごかったですね・・


俺の家の話HPより)

いや〜笑った。たかっし、潤 沢、なかにし札・・・
翌朝早かったのに、笑いの余韻で眠れなかったです。

クドカンって本当にくだらないネーミングや歌詞の才能があります。
純烈ならぬ潤沢って…。
しかも純烈が回らないスーパー銭湯を回るのが潤 沢というプチストーリー。
「秘すれば花」の歌詞も「おしべとめしべの知恵くらべ・ホテルとオフィスのディスタンス
なんも考えてねーな!ってツッコミたいけど、すごい韻踏んでますね…(超考えられてる?)
なんたって、たかっし阿部さんのカラオケ画像ですよ。

この映像の破壊力がすごい。なんで肩までめくってんだろ。
でも平成初期のカラオケ画像でよく見かけました(笑)
あと池津祥子さん、カラオケ喫茶豆千代のママ。豆千代ってなに…
そして福島の温泉女将はあれ紫吹淳さんですかね?よくわかんないなまりだけど、ああいう女将いそう。
あと江口のりこさん男湯での「堂々としてれば大丈夫!」
クドカンのドラマっていつも中年女性が絶妙な感じで描かれてます。
あれこれ思い出すだけで笑えてくる。


純烈から潤 沢に贈られたのれん。
これに「すげー!」とはしゃぐ永山絢斗さんがバカっぽく見えたのがすごかったです。

クドカンの配役も絶妙で、永山絢斗さんって他の人のドラマでかっこ悪い役ありますかね?
あんなイケメンですものね。だいたい心優しい医者とかフラれがちな2番目です。
でも今回「LINEでさくらにプロポーズしようと思うんだけどさ」っていうダメさがぴったり永山さんにハマってる。寿限無内での序列が長田以下ってすごいですね。

その寿限無役・桐谷健太さん。
桐谷さんって役を当てるのが難しい俳優の一人と思うのですが、私は今回の役が今までで一番ハマってるように思う。
あの体幹のまっすぐさとか、本来体格が良くてお顔も整ってる桐谷さんの魅力がバシッと伝わってきます。
あと寿一たちと血が繋がってるとわかった途端の仏頂面と迫力がすごい(桐谷さん水瓶座)。
宮藤さんのドラマでも今までおバカな役が多かったけど、今回は「血筋」に翻弄される孤独や深刻さが際立ってて、「俺、もっと甘えてもいいかな?」っていう6話最後のセリフ泣けましたね…
また西田敏行さんが歌う「マイ・ウェイ」に感動しましたよ…「もしもピアノが弾けたなら」を思い出しました。

 

「高齢者と旅行に行く」という出来事のリアルさも際立ってました。
西田敏行さん演じる寿三郎は少し認知症気味。
私の母親は認知症とは診断されてないものの、あと何年後にはどうだろう?というゆるみは感じられてくる。
その「ゆるみ」が忍び込んでもう繕いきれない高齢者って、すごい頑固になったり非を認めなくなったりしますね。
長瀬さん演じる寿一が「もう我慢できねぇ!」って激烈にキレてた。
寿三郎は周りが我慢してることにも気付かず、「旅行なんて誰も行きたいとは言ってねぇ」とまで言い出す。
わかる…こういうこと言うんですよ。
「やってあげてること」と「感謝されること」のバランスはどうしたって悪くなる一方。
子ども側の立場としても、別にそんな感謝したり申し訳なく思ったりする必要ないよ、とは思っててもそれは建前。
「こんなにやってあげてるのに!」という恩着せが積み重なっていずれ爆発するのは、高齢者家族あるあるじゃないでしょうかね。
ドラマでは寿三郎がとても気が強く、寿一にキレられてもけろっとしてますが、「そんなこと言われるくらいならもう死にたい…」と思ううつ傾向の高齢者もいると思う。寿三郎も旅行前は人生に絶望してました。

そういえばクドカンはラジオ「ACTION」でも映画「ぼけますから、よろしくお願いします」を薦めてました。
認知症がとても進んだ母親のドキュメンタリーですが、いつか自分が直面するんじゃないかという近しさで見てたから、なおさら「俺の家の話」を我が事のように見ちゃうのかもです。
あと、寿一の息子・秀生が、寿一から「旅行楽しんでるか?」って何度も何度も確認されることが嫌すぎて逃げるところもリアル!!!
私も小さい姪っ子・甥っ子に「楽しんでる?」ってしょっちゅう聞いてた。
「うん」という言葉を信じてあげればよかったのに、「アイス食べようか」とか、笑顔を引き出すまで世話焼いちゃうそれがどれだけウザかっただろうなと反省。
うちの姉も旅行中よく「楽しい?おいしい?」と聞いてくるのですが、確かに聞かれるほどわざとぶっきらぼうにしちゃいますね。

そしてさくら役・戸田恵梨香さんのセリフ。

割り切っちゃったら親子じゃないですよ。
どんなに自分を殺して割り切っても、親は親だし、子は子なんです。
下の世話したくらいじゃひっくり返りません。
だから時々どうしようもなく悲しくなるんです。

このシーン、心がほぐれていく感じでした。
「この人は親だけど、もう介護すべき段階の人」そうやって割り切れたらどんなに楽でしょうね。
でも親・必死で私を育てて守ってくれた親。

自分の親の話をすると、そろそろ「私のために夕食を準備する」ということが難しくなってきました。
作ってくれようとするんだけど、以前より随分時間がかかったり、食材や調味料が足りてなかったりが増えてきた。
だから最近実家に帰ったら私が夕飯を作るか、もしくはお弁当を買って行くか。
私も母親に対して「いいよ、いいよ。無理しなくていいよ」というおおらかな肯定がやっとできるようになりましたが、あまり年寄り扱いすると母親の老化が早まる気がします。
「お母さんは居てくれるだけでOK」と伝えても、当の本人は「私からやりがいを奪う気?」とおもしろくないみたいだし、かといって「じゃ何もしません、はー楽」みたいにずっと横になってられると「いや、そうじゃねぇ」と寿一みたいにツッコミたくなる。
実際、古新聞はたまる一方だし、掃除も行き届かない。
たまっていく状態にイラつくのが嫌だからこっちでやると、「やろうと思ってたのに(余計なことしないで)」と喧嘩になる。
「お年寄り扱い」と「親」のはざまを模索する日々なのです。優しくなんでもやってあげることが高齢者のためになるとは限らない。
このドラマでも、そのあたりの寿一の悩みが浮き彫りになる気がします。
寿三郎が今でも後継に稽古をつけてますが、どんなに年とってもやるべき任務があるという状態はとても幸せなことなんでしょうね。

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